
「ムエタイの肘打ち(エルボー)の種類が知りたい。」
「ムエタイの肘打ち(エルボー)のやり方を教えて!」
この記事はムエタイの肘打ち(エルボー)の種類や、やり方を知りたい方へ向けて書いています。
この記事の内容
・ムエタイの肘打ち(エルボー)とは
・ムエタイの肘打ちの名前・種類【全7種やり方解説】
・ムエタイの肘打ちの練習方法【3つ】
ムエタイといえば、パンチやキックだけでなく、「肘打ち(エルボー)」の鋭さも大きな魅力の一つです。
小さな動きから繰り出される肘打ちは相手に切り傷を与えたり、一撃で試合を決めたりするほどの破壊力を持っています。
本記事ではムエタイの肘打ちとは何か、その効果やダメージ、種類別の特徴とやり方、そして具体的な練習方法まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
「なぜムエタイで肘打ちが重視されるのか?」を知ることで、より実戦的な練習や観戦の見方も深まるはずです。
ムエタイの肘打ちとは
ムエタイの肘打ち(タイ語:ศอก ソーク)とは、肘の尖った部分を使って相手を攻撃する技です。
パンチと違い、骨と骨が直接ぶつかるためダメージが大きく、出血やダウンを狙える強力な武器です。
ムエタイの肘打ちは、切れ味・破壊力・不意性を兼ね備えた武器です。
適切な距離・タイミングで使えば、試合を一撃で終わらせることも可能です。
同時に、技術と安全管理が非常に重要な技でもあります。
ムエタイの肘打ちの主な効果
ムエタイの肘打ちの主な効果を表にまとめてみました。
切り傷(カット) | 額・眉・鼻などを切って流血させることで、TKO(ドクターストップ)を狙えます。 |
ノックアウト(KO) | 顎やこめかみに当たれば脳に直接ダメージが伝わりやすく、失神につながります。 |
カウンター効果 | パンチに対して肘を合わせると、カウンター攻撃となり迎撃ダメージを与えます。 |
クリンチ(首相撲)で有効 | クリンチ(首相撲)でも使えるため、近距離戦で非常に有利です。 |
このように、ムエタイの肘打ちは様々な効果があります。
ムエタイの肘打ちが危険と言われる理由
ムエタイの肘打ちは狭い打点で集中して衝撃を与えるため相手を切りやすく、骨折や出血のリスクが高いです。
また、視界の外(回転肘など)から来るため防御が難しく、予測しにくい技です。
そのため、ほとんどのアマチュア試合や一部のキックボクシングのルールでは肘打ちが禁止されている場合もあります。
ムエタイの7色の肘打ち【名前・種類・やり方解説】
ムエタイの肘打ちの種類は以下の7つです。
- 縦肘(アッパー)
- 縦肘(打ち下ろし)
- 縦肘(突き出し)
- 横肘(水平打ち)
- 横肘(斜め)
- 回転肘
- 飛び肘
ムエタイにおける7色の肘打ちについてそれぞれの名前・種類・やり方を徹底解説していいきます。
ムエタイの7色の肘打ち①:縦肘(アッパー打ち)

ムエタイの7色の肘打ち1種類目は「縦肘(アッパー打ち)」です。
下から上へ突き上げるような動きで、相手の顎を狙います。
アッパーカットに似ていますが、拳ではなく肘で突く点が異なります。
顎に正確に当てるとダウンを奪える技です。
やり方
- 相手の顎や顔下部を狙います。
- 肘を下から上に向かって突き上げます。
- 体の中心軸を安定させ、肘先がスムーズに顎に届くようにします。
ポイント
- 顎にヒットすれば、KOにつながりやすい技です。
- 上半身を少し沈ませてから打つと自然に振り上げられます。
ムエタイの7色の肘打ち②:縦肘(打ち下ろし)

ムエタイの7色の肘打ち2種類目は「縦肘(打ち下ろし)」です。
高い位置から、肘を真下または斜め下に叩き落とすように打ちます。
主に頭頂部、眉間、鼻筋などを狙って打ち、出血を誘う目的で使われます。
この肘は非常に鋭利で、特にクリンチの中で使用されることが多いです。
やり方
- 相手の頭部よりも高い位置に肘を構えます。
- 上から斜め下に向かって振り下ろします。
- 肘先で相手の頭頂部や眉間を狙います。
ポイント
- この肘はカット狙いにとても有効です。
- クリンチ(首相撲)の状態から打つのが一般的です。
ムエタイの7色の肘打ち③:縦肘(突き出し)

ムエタイの7色の肘打ち3種類目は「縦肘(突き出し)」です。
前方にまっすぐ突き出すように打つ肘打ちです。
相手との距離を一気に詰めて、顎や顔面を狙います。
スピードがあり、パンチの代わりとして使われることも多いです。
やり方
- 相手との距離を詰めながら、片方の腕を前方にまっすぐ突き出します。
- 手首は下げ、肘の骨(尖った部分)を相手の顔や顎に向けて押し込むように出します。
- 腰を少し回転させて体重を乗せると、威力が上がります。
ポイント
- パンチと似た動きですが、肘の先端で打つことが重要です。
- ガードの隙間や、打ち合いの最中に差し込むのが効果的です。
ムエタイの7色の肘打ち④:横肘(水平打ち)

ムエタイの7色の肘打ち4種類目は「横肘(水平打ち)」です。
いわゆるフックのように横へ振る肘打ちです。
相手の頬やこめかみ、眉の辺りを切るように狙います。
パンチの流れからスムーズに繋げることができます。
やり方
- 正面に構えた状態から、片肘を外側へ広げます。
- フックのように、横方向に肘を振り抜きます。
ポイント
- 相手のこめかみ・頬・眉あたりを狙います。
- ミドルキックやパンチのフェイントから繋げると当てやすくなります。
ムエタイの7色の肘打ち⑤:横肘(斜め)

ムエタイの7色の肘打ち5種類目は「横肘(斜め)」です。
上から斜めに振り下ろす形の肘打ちです。
直線や横の肘と違い、角度のある攻撃なのでガードの隙間を抜きやすいです。
攻撃のバリエーションとして非常に重要な肘です。
やり方
- 構えた状態から、肘を斜め45度ほどの角度で振り下ろします。
- 相手の眉あたりを狙って、振り下ろす力と重みでカットを狙います。
ポイント
- 上からの角度でガードの内側を貫けます。
- 高さのある相手にも対応しやすい技です。
ムエタイの7色の肘打ち⑥:回転肘

ムエタイの7色の肘打ち6種類目は「回転肘」です。
身体を回転させながら背中側の肘を相手に向かって振る技です。
視界の外から攻撃が来るため、当たりやすく、ダメージも大きいです。
タイミングと角度が難しく、上級者向けの技でもあります。
やり方
- 軽く前足を軸にして、後方に体をひねります。
- 回転しながら背中側から反対の肘を振り抜きます。
- 顔やこめかみを狙い、スピードと意外性で攻撃します。
ポイント
- フェイントや外したパンチから回転につなげると有効です。
- モーションが大きいため、スキを突かれないよう注意が必要です。
ムエタイの7色の肘打ち⑦:飛び肘

ムエタイの7色の肘打ち7種類目は「飛び肘」です。
ジャンプして空中から相手に肘を振り下ろす技です。
タイ人選手がフィニッシュブローとして使うこともあり、スピードと角度が重要になります。
距離が遠くても当てやすい反面、着地後のバランスには注意が必要です。
やり方
- 前進しながらタイミングよくジャンプします。
- ジャンプの最中に肘を構え、空中で振り下ろします。
- 着地と同時に重心を安定させます。
ポイント
- 飛び膝と似たタイミングで使われます。
- クリンチ崩しや奇襲技として有効です。
ムエタイの肘打ちの練習方法【3つ】
ムエタイの肘打ちの主な練習方法は以下の3つです。
- シャドーボクシング
- ミット打ち
- サンドバッグ
ムエタイの肘打ちの主な練習方法をそれぞれ紹介していきます。
ムエタイの肘打ちの練習方法①:シャドーボクシング

ムエタイの肘打ちの練習方法1つ目は「シャドーボクシング」です。
シャドーは、鏡を見ながら正しいフォームとリズムを体に覚え込ませる練習法です。
力は入れず、技の流れと動きの滑らかさを意識します。
ムエタイの肘打ちの練習方法②:ミット打ち

ムエタイの肘打ちの練習方法2つ目は「ミット打ち」です。
ミット打ちは、肘打ちの当てる感覚・タイミング・反応力を養う実戦的な練習です。
ミットを持つ側の役割も非常に重要です。
ムエタイの肘打ちの練習方法③:サンドバッグ

ムエタイの肘打ちの練習方法3つ目は「サンドバッグ」です。
サンドバッグは肘打ちの威力や連打能力の強化に非常に効果的です。
ただしフォームを崩したまま力任せで打つと、怪我のリスクもあるため注意が必要です。
まとめ:ムエタイには超強力な7色の肘打ちがある
ムエタイの肘打ちは、単なる攻撃手段ではなく、「一撃必殺の武器」として非常に高い価値を持っています。
主に7種類の肘打ちがあり、距離、タイミング、角度の取り方によってその破壊力は大きく変わります。
的確に使いこなすためには日々のフォーム練習やミット打ち、サンドバッグトレーニングが欠かせません。
特にクリンチや接近戦においては、肘打ちの有無が試合展開を大きく左右することもあります。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、肘打ちの理解と技術を深めてみてください。
ムエタイの肘打ちは正しく使えば、試合を決めるフィニッシュブローにもなり得る強力な武器になります。