今回はムエタイではどんな技が使用可能なのか、分かりやすく説明していきます。
ムエタイとは一体なんなのか?ということは十分にご理解いただけたと思いますので、
お次はムエタイの技を知ってさらにムエタイを理解していきましょう。
この記事を読んで欲しい人
・「ムエタイの技ってどんなのがあるの?」
・「キック以外のムエタイの技ってあるんだ!」
ボクシングは拳を使ったパンチのみが許されていますが、ムエタイではさらに危険な技の使用が許されています。
有効な技を使用し、組み立てながら試合を行い、勝利をつかみ取る。
究極の立ち技エクストリームスポーツ、ムエタイの技を知ればきっとあなたもムエタイにもっと興味が湧くこと間違いなしです!
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ムエタイの技とはどんな攻撃?
タイの国技ムエタイで許されている、試合中に使用できる攻撃は大きく分けて4種類です。
攻撃に使用可能な身体部分は、拳、脚、肘、膝です。
この4種類の身体箇所、左右合わせて計8か所を使用して攻撃をします。
そしてムエタイで使用可能な攻撃は上記の身体部分を使用した、
「パンチ」・「キック」、「肘打ち」「膝蹴り」
この4つの技が認められ、この技を使って相手を攻撃します。
それでは基本的なムエタイの技である「パンチ、キック、肘打ち、膝蹴り」についてご説明していきます。
ムエタイの技1:パンチ
パンチは拳を使って殴りつける技です。
ボクシングと同じで、ジャブ、ストレート、フック、アッパーを使い分け、単発や技を組み合わせてコンビネーションを繰り出します。
パンチは相手の顔に当てれば脳震盪を起こさせ、ダウンやKOを狙える強力な技です。
また、パンチからキックに繋げるコンビネーション技なども汎用性が高い技です。
ジャブ
ジャブとは前の手で軽く素早く繰り出すパンチのことです。
ジャブを使い、相手との距離を測ったり、目くらましや、相手のリズムを崩したりとパンチの技の中でも汎用性のある攻撃になります。
よく、ボクシングではこう言われていることがあります。
「ジャブを制する者は世界を制する」
この名言が生まれ、語り継がれていることから分かるように、ジャブはムエタイにおいても単純な技ですがそれだけ奥が深い技です。
ストレート
ストレートとはその名の通りまっすぐ打ち抜くパンチです。左ストレートはジャブと同じ軌道で強く、打ち込むパンチです。
右ストレートは腰をひねり真っ直ぐ撃ち抜きます。
まっすぐと打ち抜くストレートは最もオーソドックスな技になりますが、単純ながらに強力な攻撃です。
ガードの隙間を縫うように打ち抜くことができれば、深いダメージを与えることが可能です。
そして、相手と同時にパンチを交錯させた場合に、ストレートの軌道はコンパクトでまっすぐなので、相手より先にパンチを当てることが可能になります。
フック
フックとは相手の顎やこめかみに引っ掛けるように打ち込むパンチです。
軌道は横から顔をフックで引っ掛けるように半円を描きながら打ち抜きます。
フックは非常に強力です。脳を揺らすには顎を横から打ち抜くことが最善の策です。
フックであれば横から相手の顎を打ち抜き、深いダメージを与えることも可能です。
しかし、軌道はフックに比べて大きいため、相手に見えやすくなるので当てることは少し難易度があります。
アッパー
アッパーとは相手の顎を下からすくい上げるように撃ち抜くパンチです。
下から突き上げるように相手の顎を跳ね上げます。
これによりダメージを負わせたり、相手の顔が上がったところに追撃の攻撃を食らわす事も可能です。
しかし、フック同様にストレートやジャブよりもリーチが少ない分、当てるのが困難な技になります。
ムエタイの技2:キック
ムエタイはキックが認められています。
ムエタイのキックでは主にスネから足首の部分を使って蹴りつけます。
蹴って良い身体箇所は金的以外であれば許されています。
脚は腕の何倍ものパワーがある言われています。
つまり、ムエタイの技であるキックはとっても強力で重要なムエタイの技になります。
そしてムエタイのキックの種類を大きく分けると4種類に分けることができます。
ローキック
ローキックとは、相手の太もも部分に蹴り込むキックです。
ローキックにより、足にダメージを負って立つことができなくなることも多々あります。
ローキックによって相手の太ももを蹴り、相手の意識を下に向け、パンチなどにつなげる事なども可能です。
ムエタイ選手のローキックは鉄パイプで思い切り太ももを叩かれるイメージです。
そのぐらいに破壊力があり、恐ろしい技なのです。
ミドルキック
ミドルキックとはムエタイにおいて最も多用される技です。
ムエタイではミドルキックは相手の腕、お腹辺りを蹴り込むキックです。
ミドルキックで相手の腕を攻撃し、破壊したり、お腹にダメージを与えます。
ムエタイ選手の蹴りは恐ろしいほど「速く、硬く、強い」です。
華麗なミドルキックの蹴り合いはムエタイの試合の醍醐味ともいえます。
ハイキック
ハイキックは相手の顔めがけて蹴る大技になります。
足と相手の顔との距離は遠く、当てるのが困難な技ですが、当たった時は大ダメージを与える事が可能なムエタイの大技です。
思い切り鉄パイプで顔を殴られることを想像してください。
腕の何倍もの力がある脚で思い切り顔を蹴り抜けば、深いダメージを与えることが可能です。
ハイキックが当たって失神KOもよくある事です。
しかし、ハイキックは軌道も大きく、脚と顔までの距離も遠いためハイキックを当てることは容易ではないです。
前蹴り
前蹴りは足の母指球あたりで蹴り込むキックです。
お腹を蹴るのがオーソドックスですが、相手の太もも部分に蹴ったり、顔めがけて蹴ったりもします。
前蹴りは相手との距離を測るのに多用されるムエタイの技で、ジャブのような役割を果たします。
単純な技で威力やダメージは大きくはないですが、前蹴りによって試合を組み立て、
フェイントや空間を支配して、試合まで支配することも可能なムエタイの技です。
ムエタイの試合において前蹴りは、とても重要な技になります。
ムエタイの技3:肘打ち
肘打ちは主に相手の顔めがけて肘を打ち付けるムエタイの技です。
肘はとても硬いので顔に当たった場合、大きなダメージを与える事が可能です。
目尻や額に当たった場合は顔が切ることがあります。
裂傷によって試合がドクターストップで試合終了。TKO勝ちなんてことも多々あります。
肘は顔面であればどこに当たっても強力な攻撃でありますが、肘打ちはパンチよりもリーチが無いため、技の難易度は上がります。
ムエタイ選手の肘打ちは洗練されていて、素早く、そして正確に相手の顔に叩きつけます。
ムエタイの試合で近距離での肘打ち攻防はとってもスリリングで迫力があります。
ムエタイの技でもスピード、破壊力共に強力な肘打ちはムエタイの技でもかなり重要な攻撃です。
横肘打ち
ムエタイの技においての横肘打ちは最もオーソドックスな肘打ちで、横から振り抜くように打ち付ける肘打ちです。
顎に当たれば脳震盪を起こさせ、深いダメージを与えることが可能です。
そして、目尻や額や頬骨に当てれば裂傷を負わせることも可能で、とっても危険なムエタイの技です。
しかし、リーチは短いので当てるには洗練されたテクニックが必要です。
縦肘打ち
ムエタイの技においての縦肘打ちは下から上に突き上げるよう、または突き刺すように打ち付ける肘打ちです。
ガードの隙間を縫うように当てる事ができ、とても危険な技です。
縦肘打ちも横肘打ち同様にリーチは短く、当てるには難易度の高いムエタイの技になります。
しかし、縦肘打ちはモーションが少なく、マスターすれば恐ろしく強力なムエタイの技です。
ムエタイの技4:膝蹴り
ムエタイの醍醐味といえば、華麗なミドルキックはもちろん、肘打ちと膝蹴りです。
ムエタイで膝蹴りは主にお腹に打ち込みます。
飛び膝蹴りなどで顔に膝蹴りを当てるとかなり大きいダメージを与える事も可能です。
また、相手の首を抱え込む首相撲という攻防からの膝蹴りがムエタイの試合では最も重要なムエタイの技の一つです。
首相撲での実力差が相手とある場合は一方的に膝蹴りを蹴りこむことも可能です。
そして、首相撲からの膝蹴りがムエタイでは多様され、ムエタイが立ち技最強とも言われる理由の1つでもあります。
首相撲については別記事で詳しく説明します。
まとめ
以上がムエタイで使用される主な攻撃技です。
ムエタイでは手、脚、膝、肘の4つの部分を使い、相手を攻撃します。
そして、どのムエタイの技でも強力で危険な技です。
このムエタイの技を駆使して試合で相手と闘い、勝利を掴みます。
危険なムエタイの技と攻撃をぶつけ合う、だからこそムエタイは芸術的で美しいのです。
ムエタイの技についてなんとなくご理解頂けたでしょうか?
そしてムエタイといえば、首相撲。そのくらい大事な攻防があります。
首相撲については別記事で詳しく説明していますので是非読んでみて下さい。