
「ムエタイ選手のスタイルにはタイプがあるって本当?」
「ムエタイ選手のスタイルについて教えて!」
この記事はムエタイ選手のスタイルにはどのようなタイプや相性があるか知りたい方へ向けて書いています。
この記事の内容
・ムエタイ選手のスタイル【タイプ5つ】
・ムエタイ選手のスタイルの相性について【有利・不利】
ムエタイ選手のスタイルを知ることは、その魅力を深く味わう第一歩です。
ムエタイには単なる打撃技術の違いだけでなく、選手一人ひとりの戦い方・哲学・美意識が反映された多彩なスタイルが存在します。
しかも、これらのスタイルには“相性”という戦略性もあります。
格闘技好きにはたまらない「ジャンケン」のような関係性が見られ、"同じ技術でも相手次第で強くも弱くもなる"これがムエタイの面白さなのです。
この記事では代表的なムエタイ選手のスタイル5つをわかりやすく解説していきます。
ムエタイ選手のスタイル【タイプ5つ】

ムエタイ選手のスタイルを分類すると主に以下の5つのタイプに分けられます。
- ムエマッド=パンチャータイプ/強打の打撃型選手
- ムエカオ=膝蹴り主体の近接戦タイプ
- ムエテッ=蹴り中心のアウトボクサータイプ
- ムエフィームー=テクニック重視の戦術型
- ムエソーク=ヒジ打ち(エルボー)特化型
それぞれのムエタイ選手のスタイルについて詳しく解説していきます。
ムエタイ選手のスタイル【タイプ①】:ムエマッド=パンチャータイプ/強打の打撃型選手

ムエタイ選手のスタイル1つ目は「ムエマッド」です。
ムエマッドは、パンチによる攻撃力に特化した選手タイプです。
特に右ストレートやフック、アッパーなどの打撃で試合を圧倒します。
試合では序盤から前に出てプレッシャーをかけ、ノックアウトを狙うスタイルが多いです。
パンチの精度と破壊力が武器で試合展開が早く、観客にとっても見ごたえがあるムエタイ選手のスタイルです。
得意技 | 右ストレート、フック、ボディブロー |
弱点 | 距離を取られるとやや不利。テクニカルな相手に崩されやすい。 |
向いている方 | 瞬発力があり、パワーに自信のある方 |
ムエタイ選手のスタイル【タイプ②】:ムエカオ=膝蹴り主体の近接戦タイプ

ムエタイ選手のスタイル2つ目は「ムエカオ」です。
ムエカオは、首相撲(クリンチ)からの膝蹴りを中心に戦うタイプです。
相手に密着して膝を何度も突き上げることでダメージを蓄積させます。
スタミナと根気が重要で、試合後半で勝負をひっくり返す粘り強さも特徴です。
消耗戦に強く、接近戦が得意なムエタイ選手のタイプです。
得意技 | 首相撲、膝蹴り、前進圧力 |
弱点 | 間合いを取られると技が出しにくい。 |
向いている方 | 体力に自信があり、接近戦が好きな方 |
ムエタイ選手のスタイル【タイプ③】:ムエテッ=蹴り中心のアウトボクサータイプ

ムエタイ選手のスタイル3つ目は「ムエテッ」です。
ムエテッは、特にミドルキックを武器に戦うスタイルです。
間合いを保ちつつ、リズムよく蹴りを繰り出して相手をコントロールします。
蹴りの威力や精度が非常に高く、一撃で流れを変えることもできるムエタイ選手のスタイルです。
得意技 | 左ミドルキック、ローキック、ハイキック |
弱点 | クリンチやパンチに対して対応力が求められる。 |
向いている方 | 柔軟性があり、蹴りが得意な方 |
ムエタイ選手のスタイル【タイプ④】:ムエフィームー=テクニック重視の戦術型

ムエタイ選手のスタイル4つ目は「ムエフィームー」です。
ムエフィームーは、「ムエタイの芸術家」とも呼ばれる技術派スタイルです。
ステップワーク、フェイント、カウンター、タイミングの取り方などを駆使して相手の動きを制します。
華麗な技と冷静な判断力で観客を魅了します。
リスクを最小限に抑えながらポイントで勝つ戦略が得意なムエタイ選手のスタイルです。
得意技 | カウンター、スウェー、足払い、首崩し |
弱点 | スタイルによりパワーファイターに押されることも。 |
向いている方 | 頭脳派で、状況を読むのが得意な方 |
ムエタイ選手のスタイル【タイプ⑤】:ムエソーク=ヒジ打ち(エルボー)特化型

ムエタイ選手のスタイル5つ目は「ムエソーク」です。
ムエソークは、近距離でのヒジ打ちを主力とする攻撃型スタイルです。
ヒジ打ちは相手の顔面や頭部にダメージを与え、出血やカットで試合を終わらせることもあります。
危険度の高い技ではありますが、タイミングを掴めば一撃で流れを変えることができるムエタイ選手のスタイルです。
得意技 | 縦ヒジ、回転ヒジ、飛びヒジ |
弱点 | 距離が必要な選手に対して間合いを詰めるのが難しい。 |
向いている方 | 反射神経が良く、攻撃的なファイトスタイルが好きな方 |
ムエタイ選手のスタイルはハイブリッド型も多い
現代のトップ選手は、1つの型にとどまらず、複数のスタイルを組み合わせたハイブリッドファイターであることが一般的です。
たとえば「ムア・フェムー+ムア・テー」や「ムア・カウ+ムア・ソック」といったように、自分の強みを活かしながら戦略を柔軟に変えていきます。
ムエタイの選手のスタイルには相性がある【最強は無い】

ムエタイでは、選手ごとの戦闘スタイルの特性によって、明確な「相性」が存在することが知られています。
特に次の三者間には、ゲーム理論的とも言える三すくみの関係が見られます。
そのため、ムエタイ選手の最強スタイルは無いと言えます。
ムエマッド(パンチャー) vs フィームー(テクニシャン)
ムエマッドは一撃必殺のパンチ力で相手を圧倒するスタイルです。
しかし、ムエフェームーは巧みなフットワークと読み、ディフェンス力で「当てさせずに勝つ」戦法を得意とします。
フィームー(テクニシャン) vs ムエカオ(膝選手)
ムエカウは近距離で組んでから膝を叩き込む"圧力型"です。
テクニシャンは距離を保って戦いたいですが、膝の選手はそれを許さず首相撲からの制圧でフィームーを封じます。
ムエカオ(膝選手) vs ムエマッド(パンチャー)
ムエマッドの破壊的なパンチが組む前にヒットすれば試合が終わります。
組技に入る前に打撃で制されてしまい、膝の選手は苦戦するパターンも多いです。
まとめ:ムエタイ選手のスタイルは奥深い

ムエタイは、単に「殴る蹴る」だけではなく、選手の個性やスタイルによって全く異なる試合展開が生まれます。
どのタイプにも「美しさ」「戦略」「精神性」があり、それぞれのスタイルがムエタイという武術をより奥深いものにしています。
ムエタイを学ぶ方も、観戦する方も、こうしたスタイルの違いを意識することで、より楽しみ方が広がります。
あなたにぴったりのムエタイスタイルを、ぜひ探してみてください。
あなたが目指したいのは、どのタイプのファイターでしょうか?